ディズニー

実写版 白雪姫の小人役に障害者を起用?ポリコレ批判でCGに変更?炎上の経緯も紹介!

ディズニーの実写版『白雪姫』(原題:Snow White)は、2025年3月20日に日本で公開され、「小人」「障害者」「ポリコレ」をめぐる議論で注目を集めました。

一部映画館で上映打ち切りが報じられる中、私もTOHOシネマズで観てきました。この記事では、小人役のキャスティングやCG使用の経緯、主要キャストのプロフィール、興行不振の背景を掘り下げます。

ポリコレ問題で上映打ち切り?

実写版『白雪姫』は公開から約1カ月半後の5月初旬、関東の一部の映画館で上映終了が報じられました。

ディズニー映画としては異例の短期間での終了で、通常は数カ月続く人気作が多い中、ゴールデンウィーク前にスクリーンから消えたのは衝撃的です。

1億1500万ドルの赤字

興行収入も振るわず、米国の初週末興収は4300万ドル(約62億円)。これは、ディズニーの実写リメイク『美女と野獣』(1億7400万ドル、約250億円)や『アラジン』(9100万ドル、約130億円)に比べ、かなり低調なスタートでした。

製作費は4億1000万ドル(約5900億円)と巨額。これはディズニーの大作としては標準的な規模で、例えば『アベンジャーズ/エンドゲーム』(約3億5600万ドル)や『ライオン・キング』(約2億6000万ドル)と同等クラスですが、『リトル・マーメイド』(約2億5000万ドル)よりは高額です。

しかし、収入予想は2億9500万ドル(約4250億円)にとどまり、1億1500万ドル(約165億円)の赤字が見込まれます(DEADLINE)。この赤字は、ディズニーの大作としては厳しい結果で、ヒット作なら製作費の2~3倍の興収を目指すのが一般的だからです。

SNSの反応

Xでは「ポリコレが原因でコケた」との声が目立ち(@ak_tch)、特に小人役のCG化や白雪姫のキャスティング変更が批判されています。

上映打ち切りの理由は興収低迷が主とみられますが、「ポリコレ」への反発が観客離れを加速させた可能性も。実際、ゼグラーの原作批判やガル・ガドットの政治的発言(ガザ問題でのボイコット運動)が、公開前から議論を過熱させました(@asusaionji)

この上映打ち切りの理由がポリコレと言われているんです。

小人役のキャスティング:障害者俳優とCGの混在

「七人の小人」の扱いは本作の最大の論点。公開前から議論が続き、ディズニーのキャスティング方針は何度も変更されました。以下、時系列で振り返ります。

2016~2021年:企画初期

ディズニーは2016年に実写版『白雪姫』を発表。『ラ・ラ・ランド』の作曲家パセク&ポールが新曲を担当し、監督候補にマーク・ウェブが挙がりました。当初は小人症の俳優を起用し、1937年のアニメ版に忠実な実写化を目指していたとされます。

2022年1月:ピーター・ディンクレイジの批判

2022年1月、小人症の俳優ピーター・ディンクレイジがポッドキャスト『WTF with Marc Maron』で、「白雪姫役にラテン系女優を起用するのは進歩的だが、洞窟暮らしの小人というステレオタイプを繰り返すのは矛盾」と批判しました。「七人の小人」が小人症の人々を子供っぽく、知性に欠ける存在として描く偏見を強化すると訴え、Xのトレンドに「#RethinkSnowWhite」(スノーホワイトを考え直せ)というキーワードが入るほどに。

2022年2月:ディズニーの方針転換

ディズニーは2022年2月、「ステレオタイプを避けるため、小人症コミュニティと相談し、七人のキャラクターを新しいアプローチで描く」と発表しました。小人役の一部をCGで表現し、人種や性別を多様化したキャストを起用。「ドワーフ」ではなく「魔法の生き物(magical creatures)」として再定義し、名前も一部変更されました。Xでは賛否両論「原作の魔法が消える」と批判が上がる一方、「ステレオタイプ打破」と評価する声も。

2022~2023年:小人症俳優の反発

しかしCG方針に対し、小人症の俳優チュン・タンが「私たちの仕事の機会を奪う差別」と批判。ダニー・ウッドバーンも「ハリウッドは障害者の表象で遅れている」と指摘。それを受けてなのか、ディズニーは2023年初頭、小人症の俳優マーティン・クレバを「おこりんぼ(グランピー)」役に起用。他の6人の小人役はCG中心の「ハイブリッド」形式に。

2025年3月:公開時の小人描写

2025年3月20日公開の映画では、小人たちは「魔法の生き物」として、鉱山ではなく森の隠れ家で暮らす設定。マーティン・クレバのグランピーは人間味ある演技で際立ちましたが、他の小人(「くしゃみ」「ねぼすけ」など)はCGで、アニメーションのような質感が目立ちました。名前も一部変更され、「ドック(Doc)」は「ドナ(Dona)」に。英語の「Doc」は「医者」や「知識人」を意味し、アニメ版のリーダー格にふさわしかったが、「Dona」はスペイン語で「女性」や「貴婦人」を指し、性別や役割の多様化を反映しています。

おこりんぼう役:マーティン・クレバ

画像引用元:style

では、7人の小人の中で唯一CGではなく俳優が演じるマーティン・クレバについてご紹介します。

  • 名前:マーティン・クレバ(Martin Klebba)
  • 生年月日:1969年6月23日生まれ(2025年現在、56歳)
  • 出身:米ミシガン州トロイ出身
  • 職業:俳優・スタントマン
  • 身長:小人症で身長122cm

『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのマーティ役や『スクラブルズ』で知られ、スタントマンとして『ハンコック』や『ジュラシック・パーク』に参加。『白雪姫』関連では、2001年のTV映画『Snow White: The Fairest of Them All』でフライデー役、2012年の『ミラー・ミラー』でブッチャー役を演じ、本作ではグランピーの声と鉱夫キャラのアドバイザーを務めました)。ディズニーのプレミア縮小に「みんなの努力が隠された」と不満を表明。

白雪姫はラテン系女優

ポリコレの影響は小人だけに収まりません。

映画はタイトルを『Snow White and the Seven Dwarfs』から『Snow White』に変更し、小人の役割を縮小。

白雪姫(ゼグラー)は「王子を待つヒロイン」ではなくリーダーとして描かれ、新キャラクターの盗賊ジョナサン(アンドリュー・バーナップ)が恋愛相手に。ゼグラーのラテン系キャスティングは「白雪姫の白い肌と異なる」と批判され、彼女は「肌を漂白しない」と反論。映画は「大雪で生き残ったから白雪姫」と設定し、肌の色を説明。

レベル違いの歌唱力

ゼグラーの歌唱は評価が高く、「口笛ふいて働こう」は1937年版の軽快なメロディを継承し、彼女のクリアで力強いボーカルが新たな魅力を加えました。『ウエスト・サイド・ストーリー』のマリア役で証明した情感豊かな歌声は、動物たちと歌うシーンで際立ちます。新曲「Waiting on a Wish」はパセク&ポールによる希望と決意のバラードで、ゼグラーの高音がサビで感情を爆発させ、批評家から「映画のハイライト」と称賛されました。

白雪姫役:レイチェル・ゼグラー

画像引用元:為替レート予測

白雪姫役のレイチェル・ゼグラーについてご紹介します。

  • 名前:レイチェル・ゼグラー(Rachel Zegler)
  • 生年月日:2001年5月3日生まれ
  • 出身地:ニュージャージー州ハッケンサック出身
  • 人種:コロンビア系とポーランド系のハーフ

2018年、スティーヴン・スピルバーグの『ウエスト・サイド・ストーリー』(2021)のマリア役でデビューし、ゴールデングローブ賞ミュージカル・コメディ部門最優秀女優賞を受賞。『シャザム!神々の怒り』(2023)、『ハンガー・ゲーム0』(2023)に出演。2024年のブロードウェイ『ロミオとジュリエット』(ジュリエット役)、2025年夏のロンドン『エビータ』(エヴァ・ペロン役)を予定。本作の白雪姫役はスピルバーグの推薦で決定。

スピルバーグの推薦ってすごいけど、それで一発合格なのもすごいですね!

興行不振の背景

映画はガル・ガドットの邪悪な女王やミュージカルシーンでディズニーの魅力を発揮しましたが、ゼグラーの原作批判、ガドットのガザ問題発言(ボイコット運動のきっかけ)、小人論争が公開前の期待を下げる結果に。CinemaScoreは「B+」、PostTrakは3/5星だが、批評家からは「無味乾燥」「不必要な改変」と厳しい声。Xで「ポリコレで世界観を壊した」との意見も。『美女と野獣』や『アラジン』の成功に比べ、本作はディズニーの試練となっています。

まとめ

実写版『白雪姫』は、ゼグラーの歌唱やクレバの演技で光る部分がある一方、CG小人や原作改変が議論を呼びました。障害者表象への挑戦は意義深いものの、小人症俳優の機会やファンの期待とのバランスが課題です。興行不振や上映打ち切りは、ディズニーの実写リメイク戦略に再考を迫るでしょう。あなたは本作を観ましたか? CG小人や新設定について、コメントで教えてください!